2026年年頭所感
福島市医師会長 横田 崇
明けましておめでとうございます。年頭にあたり新年のご挨拶を申し上げます。 2025年を振り返ってみますと、長く暑かった夏と熊の出没が際立った年でした。これからは日本の四季を楽しめなくなるのでしょうか。福島市でも信夫山や大森城址に熊の目撃情報があり、散歩もままならなくなり、新たなメタボ対策を考えなくてはなりませんね。大阪・関西万博が開催され2550万の入場者があり250億円の黒字だそうで、低迷する日本経済に少し光明が見えるような期待感を持ちました。万博の目玉は拒絶反応を起こさないiPS細胞で作られた心筋シートと空飛ぶタクシーでしょう。キャラクターの「ミャクミャク」は、初め不気味な感じがしましたが終盤には可愛くさえ思えるようになりました。この福島市にも人を呼び込めるイベントがあれば活気が出るのにと考えさせられました。10月にはノーベル賞の発表があり、化学賞に北川進先生が金属有機構造体の開発で、医学生理学賞に坂口志文先生が制御性T細胞の発見で受賞され、研究費の充実が望まれるところです。「今まで正しいと言われていたことに疑問をもつこと、そして継続性が研究の基本」と仰っていたことに研究者の神髄を聞いた思いでした。また、道路陥没事故や下水道事故などインフラ整備の必要性を痛感させられる痛ましい事故もあった1年でした。 さて、今年は診療報酬改定の年です。医師会として10%の上昇を要望していますが先行きは不透明です。「医療費の適正化」という官僚言葉が出るようでは下げられることはあっても上がることは望めないでしょうが、医療は公共財ですので財政難の中でも安心安全な医療を提供できる予算配分を考えてもらいたいものです。今回、1兆3000億円の補正予算が通り医療機関に補助金が支給されるようですが、一時的な補助金ではなく新首相には診療報酬の増額改定を明言していただきたいと思います。私も医師会のために働いて働いて働いて働いて働いてまいる所存です。 医師会の役目は地域住民が安心して最期まで生活ができるような医療体制を作っていくことです。その中心は救急医療と在宅医療の充実です。救急医療では医師会会員と福島県立医科大学各医局の協力のもと夜間休日急病センターでの一次医療の維持に努力します。二次医療は救急輪番群病院の先生方にお願いする次第です。高齢者救急医療の体制づくりも喫緊の問題です。在宅医療については今年からかかりつけ医機能報告制度が始まりますので、対象となるすべての医療機関に登録していただき、かかりつけ医が中心となり多職種連携で取り組まなければなりません。その一助として福島市医師会では在宅医療介護連携支援センターと協力しMedical Care Station (MCS)を立ち上げました。在宅患者さんを中心に多職種で情報を共有できるICTツールですので、興味がある先生方には是非参加していただければ幸いです。 今年は福島市と新しい医療行政の関係を築ける絶好の機会と捉えています。会員の先生方のさらなるご支援をお願いします。 最後に、今年一年、先生方お一人お一人にとりまして幸多い年となりますようお祈り申し上げます。 本年もどうぞよろしくお願いいたします。
